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僕の長男はメガネをしている。悪いところが親に似てしまったようで気の毒だが、これもまたしょうがあるまい。僕はコンタクトレンズを中学生の頃からしているが、かなりの近視と乱視である。かみさんも同じ。ようは、眼が弱い一家なのである。
不思議なもので、僕やかみさんのどちらの両親にも、眼の悪い人は一人もいない。皆、裸眼でばっちりものが見える。後天的に眼を悪くしてしまったのかもしれない。どちらにしても僕の息子は小学生からメガネをかけ始めた。
子供の頃からメガネをしていると、なんとなくメガネのイメージが強くなるんじゃないかと思って、いっそのこととってもおしゃれなメガネにしたらいいのでは、そう思った。僕やかみさんの非常用メガネの3倍くらいも値段がはる、ドイツ製のおしゃれなメガネを息子はつけている。大人の僕から見ても、ちょっとかっこいいメガネだ。
子供同士ではおしゃれなのか何だかあまりわからないだろうが、大人が見れば、普通のメガネとの違いはわかるだろう。「おい、そこのメガネ!」なんていう大人の一言が、子供を傷つけることがある。また子供の世界でも、メガネのおかげで女の子からもてなかったりしたら大変だ。おしゃれなメガネをして、何とか世の中の偏見に打ち勝たなければ。
この間、息子の同級生の女の子のお姉さんという、小学校5年生の女の子が、彼女の妹に向かってこう言ったのを僕は聞いた。「ねえ、あの子のメガネ、ちょっとおしゃれじゃない!」僕は「やった!」とコブシを握った。息子のメガネは、ハンディとして認知されるのではなく、少なくてもその女の子には、プラス要因だったのだ。
僕はいつも、息子に話している。「いいなあ、かっこいいメガネもってて。」そんな時、むすこはいつもちょっと照れくさそうに、でも得意げな表情をするのだ。
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